「未完」が完成するとき

ARASHI LIVE TOUR 2017-2018 「untitled」
12/15(金)18:00- 名古屋ドーム

に、参加してきました。

レポと呼べるようなものではない、終了後にバーッと書いた書き殴り。
一個人、一ファンのただの感想の書き殴りです。

それにあたってどうしてもセトリや演出のネタバレを含んでしまいますので、ネタバレ絶対むりむり勘弁してくれという方はいますぐ引き返してください。思いっきりネタバレしますごめんなさい。

 

 

 

 


「untitled」というアルバムタイトルを初めて聞いたとき、嵐もとうとうすべてを出し切ったのかなあと正直感じました。
それはネタ切れという意味ではなく、近年のツアーはわりとしっかりとしたコンセプトがあったけれど、今回はそのコンセプトというものをある意味捨てて、生身で勝負しようとしてきてるのかなあと。

そして実際に「untitled」を聴いて、嵐はこれからもまだまだ進化し続ける、まだまだこの座を譲る気はない、正真正銘のプロ集団なんだと感じました。
「今の嵐」を表すアルバムを「untitled」と名付け、そのリード曲を「未完」と呼んだ。そんな挑戦的なことができる嵐はかっこいいし、名実ともにトップに君臨する今の嵐にしかできないことだし、嵐のファンでいることに誇りを感じたりもした。

で、そんなアルバムを引っさげたコンサートですよ。
期待しかないよね。期待しかないよ。これまでのどのツアーよりも挑発的でオラオラなコンサートになるんじゃないかと予感してました。なんとなく。

オープニング。そんなにひねりもなく、近年のライブに比べるとわりとシンプルめなオープニングだなと感じました。ただ映像はめちゃめちゃ綺麗。4Kなんですってね。テレビサイズでもじゅうぶん綺麗なんだからドームのモニターサイズの4Kなんてそりゃもうめちゃめちゃ綺麗だよ。

そんな(どんな)映像の後、「Green Light」からコンサートは始まります。納得半分、意外半分の一曲目という印象。
コンサートの一曲目に何を歌うかって、みんな行く前に絶対予想するやん?わたしは絶対する。
「untitled」を聴き込んだ結果、一曲目は「Green Light」しかないだろうと思いました。わたしの中でこの曲は、ライブに向かう嵐の背中が見えるような曲だったから。遠くで歓声が聞こえて、幕の向こうから漏れる光に進んでいく嵐のスローモーション映像が見えるような。

ただアルバムの一曲目をコンサートの一曲目に持ってくることって嵐のライブじゃほぼなくて、今回もそんなわたしの単純な予想は裏切ってくるだろうと思ってたのね。でもふたを開けてみれば一曲目、どストレートに「Green Light」ですよ。裏の裏を突かれました。
演出もそう。どストレートにグリーンライトに包まれながら「Green Light」を歌う嵐です。これがまあめちゃめちゃ綺麗。上のほーから見てたけど、ほんと圧巻。
「まだまだI'm the owner」そう自信たっぷりに歌う嵐は、本当に本当にかっこよかった。

そして数曲挟んで、「Attack it!」です。10周年のときに出したベストアルバムのシークレットトラック。まさかここで歌うとは思わなかった。
「Attack it!」って、わりとおとなしく上品に綺麗にまとめたベストアルバムをいい意味で一気にぶち壊した曲だと思っていて。トップになろうね、そう夢見心地で、でも本気で語ってた彼らを外野で見ながら指さして笑ってた連中に向けた嵐の本音のような、そんな曲。
そんな曲を「untitled」でひさびさに披露した意味はなんなのか。この時点でははっきり言ってよくわかんなかったし、そもそもそんなこと考えてる暇もないし。嵐見なきゃいけないし。

そして怒涛のユニット曲。え、これまでのソロみたいにもうちょっと小出しにしてくもんだと思ってたよ。一気にくるのね?しかもユニット曲最初がUBて……ゆーび……(ここで意識が途絶える)。

また数曲挟んで、MCいって、「ふたり(にのあい)が一緒にいてくれるだけでいいんだよ!!」のにのあい担過激派しょうくんの発言に全力で頷いたりして、いつものわちゃわちゃMCをにこにこしながら聞いて、MCあけて。

そのMC後くらいから、今回のコンサートのコンセプトを強く感じるようになりました。これはきっとわたし個人の主観だと思うけど。

今回、曲と曲の間に短い映像がちょくちょく挟まれるんだけど、単にお色直しの時間稼ぎのためだけじゃないんだなとこの辺りから思いはじめました。おそい。

『出逢うべくして出逢ったはずなのに……』
ある映像では、「Song for you」の歌詞を引用しながら、メンバーの声で後悔が語られました。
その映像の後に歌われた、「Pray」。

アルバムの中で聴いた「Pray」は、なんの疑いもなく失恋ソングだと思ったけれど、コンサートで歌われた「Pray」は、もっと嵐に寄り添った色に変わってた。
架空の未来を想定して、そこで過去の後悔を語る。この辺りからわたしは思考回路はショートしはじめます。

その後に歌われたのが「光」。コンサートに行った人ならみんな言うと思うけど、この流れは、ずるい。
架空の未来を想定して後悔する嵐に、嵐自ら手を差し伸べているような。嵐の光は嵐だった。

そしてシングル数曲、の後の、「Song for you」。本アルバムにおいて嵐が「挑戦」と語った、10分以上にもおよぶ楽曲。
デビュー、10周年、15周年、現在、未来。簡単に言うとそんな流れで構成された曲は、嵐の歩んできたストーリーそのもの。

そこでわたしは思いました。今回の「untitled」というコンサートは、コンサートという名の大きなストーリーなんじゃないかなと。
言ってしまえばミュージカルのような。嵐が描く大きなストーリーがあって、そのストーリーに曲を当てはめてコンサートが構成されてるんじゃないかと。
そのストーリーを集約した、いわばエンドロールのようなものが「Song for you」なんじゃないかと思ったのです。

自分の中でそういう結論に至ってしまい、唖然とするわたしの耳に届いたのは、「繋いでゆこうよ 最高のFinale」というフレーズで。
そのフレーズを聴いた途端、これが今回嵐が伝えたかったことのすべてだったんじゃないかと思ってしまった。

もうそこからは涙が止まらなかった。どんな演出だろうとこの曲は絶対泣くとは思ってたけど、こんなの泣く。ずるい。コンサートの曲中にこんなに泣いたの初めてってくらい泣いた。

「途切れずに 誰も離れずに」そうだね、誰ひとり欠けずにここまで歩んできてくれてありがとう。「大海原に Ah描いた夢を 君に見せるその瞬間(とき)まで これからも 僕ららしく 笑って」まだ夢見せるつもりかよ、もうじゅうぶん夢見させてもらってるよ、5人で笑ってくれてるだけでいい、それ以上の夢なんてない。

もう全部のフレーズが胸に突き刺さりまくってぼろぼろ泣いた。そして曲中の挨拶、『この先どうなるかわからないけど……』と語るあいばくんの声が、やたら耳に残りました。三年前のツアーパンフレットで「降りていく景色も5人で見たい」と語っていたあいばくんの言葉が脳裏によぎって、また泣いた。

その直後、アンコール前最後の一曲が、「未完」でした。
ぼろぼろ泣いてるファンに対して、泣くな、泣いてる暇があるなら俺らについてこいと、そう言われてるようだった。
ふざけんじゃねえ、おまえらが泣かせたんだろうが!と憤りつつも必死でペンラ振ったよね。泣いてる暇なんてないよ。嵐見なきゃいけないし。

アルバムリード曲を本編最後に持ってきたのも、ほとんど初めての試みだったと思う。リード曲をどこに持ってくるかっていうのもすごく難しい問題だと思うけど、これはほんとに、これ以上の正解はないというくらいに完璧な流れだった。
「Song for you」からの「未完」、この流れってミュージックステーションで歌った流れそのままで。そこでの「Song for you」はほんとに最初の一節しか歌われなかったけれど、そのとき、このMステすらもコンサートの序章にすぎないんじゃないかと予感してたけれど、ほんとにその通りになるとは。

「未完」は誰のためでもない、ただ嵐が自分たちに向けた曲のように思えます。
自分で自分を鼓舞して、妥協することなく、ただまっすぐ前だけを見て走る。そこにファンを巻き込んでいくのが嵐。
「Do you wanna ride!?」乗らないわけない。そんな楽しそうな世界、嵐の他に誰が見せてくれるの。

嵐のコンサートは毎年、「今いちばん嵐が見せたいもの」を見せてくれる。それはいつだって変わらない。
嵐はいつもとんでなく先を見通してて、最新の技術もふんだんに使うし、嵐にしかできない演出でいつもファンを楽しませてくれる。
そんな楽しい楽しい嵐のコンサートに、今年は「儚さ」を感じました。

嵐は永遠じゃない。いつか必ず終わりが来る。それを嵐はわかっていて、わかった上で、すこしでも長く、すこしでもたくさん、ファンに夢を見せようとしてくれてるグループなんだって。
終わりを見据えることができる人は強いと思います。終わりを嘆くのではなく、じゃあ終わらせないためには何ができるのか。嵐はそれをいつも本気で考えていて、考えたことをちゃんと行動に移してくれる。そんな嵐がたまらなく頼もしい。

「Song for you」という曲をなぜ18周年というタイミングで歌ったのか。内容的には20周年に歌ったほうがよかったんじゃないか。そう思っていましたが、「今歌いたいと思ったから今歌う」というような内容をパンフレットでメンバーが語っているということを、一緒に入った方からコンサートの後で聞きました。すごく嵐らしい考え方だと思う。

嵐は20周年を目標にしてるグループじゃない。最後までこのメンバーで、5人で輝くことに何よりも重きを置いているグループなんだと、このコンサートを通じて強く強く感じました。

そんな、これまでになく深く、ある意味重いコンセプトを掲げたツアー最後の一曲が、あの伝説の「カンパイ・ソング」ですよ。
完全なるおふざけ曲ですね。だってC&Rが「発酵!発酵!」「血行促進!」だからね。ふざけてる。好きです。
今回のペンライトだって、完全にみんなでカンパイするために作られた形状だし。こんな意味深なセトリ組んでるのにカンパイありきのコンサートなんだよ。なんなの嵐って。意味わかんない。好きです。

「Green Light」で始まり、「カンパイ・ソング」で終わる、アルバムとまったく同じ構成。
どんなに進化しようと、どんなに先を見据えていようと、嵐はいつでも嵐で。杖ついてもコンサートしたいねって言える、いつもの嵐のままで。

これからどんな景色を見せてくれるんだろう。最高のフィナーレを迎えるために、嵐はどんな道を歩いていくんだろう。わたしはその後をいつまでもしつこくついていきたいと思います。

「未完」が完成するとき、嵐は一体どこまで成長を遂げているのか。そんな未来が楽しみで仕方ない。きっと想像もできないところにいるんだろうなあ。5人でちっちゃく輪になりながら。

どうやらわたしはとんでもない人たちを好きになってしまったようです。何度目かのそんな実感を得ることができたコンサートでした。


書き殴りのつもりが長くなってしまいました。
わたしを誘ってくれたお友達の方々、こんな素敵な場所に連れてきてくれてありがとうございました。この場を借りてお礼申し上げます。